Völuspá 4

Áðr Burs synir
bjöðum of yppðu,
þeir er Miðgarð
mæran skópu;
sól skein sunnan
á salar steina,
þá var grund gróin
grænum lauki.

最初にブルルの子達は 大地に引き上げ、
そこに彼らはミズガルズルを 華々しく形作った。
太陽が南から照らしたのは 石の家、
そうして地上に生い繁るのは 緑の草木。

最初に、ブルルの子達は各地を隆起させ、
そこに彼らはかのミズガルズを造り上げた。
太陽は南から岩石と大地を照らし、
そうして地上に緑の草木が生い茂った。

前節にはgapしかなかったのに、いきなり人の名前とその子供達が出てきて「大地を引き上げ」るのはズルい気もする。といっても、前のシーンから隠れていたのではなく、紆余曲折を経た上でこの場面になった、と考えるべきだろう。

ついでに韻についても見ておこう。

辞書のhöfuðstafrの項にこうある。

a “head-stave” head letter, capital, initial. used freq. in this sense by Thorodd: but grammarians use it specially of the letters h, q, v, þ, which can stand only at the beginnings of syllables, (see Gramm. p. xv, col. í at the bottom; Skálda 165-171) ;

In prosody, the third of the alliterative letters (höfuðstafr) standing ‘ahead’ of the second verse line, the preceding two being called stuðlar; thus in

þá var grund groin | grænum lauki

the g in ‘grænum’ is a höfuðstafr, but in ‘grund’ and ‘groin’ a stuðill, Edda I 20:

これは、辞書を書いた人が、散文エッダのHáttatalをこの節を使って説明してくれているのだろう。すなわち、「3つの音節で頭韻を踏んでいる場合、3つ目の直前で改行する。」

しかし、stuðillの項でこうも書いてある。

and as a metrical term, the supporter, second repeated letter in an alliterative verse; thus in

sól varp sunnan sinni mána,(訳註:このくだりは「巫女の予言」の第5節。)

the s in ‘sunnan’ and ‘sinni’ is stuðill, supporting the head-stave in ‘sól’ (see höfuðstafr, p. 308, col. 2), Edda i. 596, 612, ii. 150.

これは明らかに矛盾している。というか、sinniをhöfuðstafrと認めれば何の問題もないのだが、一体どういうことだろうか?

いや、この部分に相当する散文エッダを読めば話は早いのだが、なぜかこの部分の英訳はネット上に存在しない。勢いで「なぜか」などと書いてしまったが、おそらく(わざわざここを読んでいる我々のような人間以外には)あまり面白くないからだと思う。「巫女の予言の韻はヒドイ」とBellowsに言われているので、どうひどいのかを一つ確認しておきたいと思ったのだが、初手からなかなか思うようにいかない。もちろん、最終手段として、この部分の古ノルド語を直接読めばいいのだが、詩のように面白い部分ならともかく、答えの分かりきった部分をわざわざ辞書を引いてまで、という感はある……?

ついでに、リズムの解説も付けておく。

基本は4音節が1行になっているはずである。つまり、一音節を一拍と見なすと、この1行が4分音符4拍の1小節になる。なにやら小難しく聞こえるが、4拍子のリズムであればたいてい歌える、ということである。試しに文部唱歌のチューリップ(近藤宮子,1932)を8行で書くとこうなる。

咲いた
咲いた,
チューリップの
花が;
並んだ
並んだ,
赤白
黄色.

進行的には、この後に「どこから見ても綺麗だな」がないと気持ち悪いが、巫女の予言は、一節で終わらずにこの後も続くので、ここまでが一単位(8小節)でいいのである。

Twinkle twinkle
little star,
How I wonder
what you are;
Up above
-the-world so high,
Like a diamond
in the sky.

きらきら
ひかる,
あなたは
どなた;
てんまで
たかく,
おそらに
きらり.

ただし、一行に5音節以上ある場合も多いので、1小節の半分を刻んでいるようなリズムの方が歌いやすいと思う。タンタンタタタタ。

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