Völuspá 35

Haft sá hon liggja
und Hveralundi,
lægjarns líki
Loka áþekkjan;
þar sitr Sigyn
þeygi of sínum
ver vel glýjuð.
Vituð ér enn – eða hvat?

彼女は見た横たわる枷 ウェラルンドルの下に、
低いものの体 ロキの似てくる。
そこにシギンが座る しかし彼女のなしに
夫をあまり喜びはする。 あなたが知ること まだ何か?

彼女は見た、ウェラルンドル(Hveralundr/釜の林)の下に横たわる囚人を。
ロキの体が侏儒のようになるのを。
シギンがそこに座っていたが、あまり彼女の夫の慰めにはならなかったのを。
他に何を申しましょうか?

この詩だけ読んでいる人はストーリーについていけないかもしれない。この節はロキの受ける刑罰について説明している。なぜ初登場のロキがいきなり刑罰を受けるのか、ここまででは全く説明されていないが、一般に「ロキがバルドルの殺し方をホズルに教え、ホズルがそれを実行した」と考えられているからである。32節で巫女がバルドルの殺し方情報の入手経緯を我々に説明しなかったのは、その故事がそれだけ有名だったと考えることもできる。読む方にしてみると、えらい迷惑な話であるが。

前半は、「釜の林」の下敷きにされて、ロキの身長が低くなった、ということ。「釜の林」(=温泉)の下にロキ(=火神)を閉じ込めるのは、「なぜ温泉の水は温かいのか?」という自然現象を説明している、とも解釈できる。また、火が不定形で、上から鍋釜を被せると、容易に形状が変わってしまうことを指して、lægjarns(せむし男の)と表現しているのかもしれない。

ロキは、「息子(ナーリ)の腸で縛られている」という逸話(スノリのエッダ)もあり、これで、前節の枷がなぜ腸だったのかを説明できる。

後半は、シギンの話である。彼女は夫が受刑中、側についていたのだが、だからといってロキの苦痛が完全に和らいだわけではない、という事だろう。またしても予備知識的だが、シギンはロキに垂らされた毒液を杯で受けていたのだが、「杯が一杯になると捨てに行く為、に夫の元を離れるので、その間は彼の苦悶が続く」というエピソードがスノリのエッダに記されている。

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out / Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out / Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out / Change )

Google+ photo

You are commenting using your Google+ account. Log Out / Change )

Connecting to %s

%d bloggers like this: