Völuspá 32

Varð af þeim meiði,
er mær sýndisk,
harmflaug hættlig,
Höðr nam skjóta;
Baldrs bróðir var
of borinn snemma,
sá nam Óðins sonr
einnættr vega.

それらの中から傷をつけるようになる、 それはかの示された、
危険な怪我の飛行 ホズルはその量で投げた。
バルドルの兄弟は 早く生まれて、
オーディンの息子を同様に 一夜に殺した。

かの有名な、傷を負わせることが出来るそれらを、
ホズルは致命傷を与える勢いで投擲した。
バルドルの兄は、
ある晩、オーディンの息子を、そういう具合に殺した。

ここで、問題となるのは一行目のþeimである。これは一般に前の節のmistilteinnを指すとされており、ここでもそれを採用する。この節は珍しく巫女を指す人称が出てこないが、31節の”ek sá ~”がここまで続いていると考えれば自然である。つまり、形式的(韻律的)には、別の節だが、内容的には前節からべったりと(代名詞が通じるほど)続いているのである。

後半の”Baldrs bróðir var of borinn semma”は、ここでは早く生まれた兄弟、すなわち兄と解釈する。

その次は少し難しい。もし、vegaが「殺す」方ではなく、「重みがある」という意味なら、通して「一夜だけ、オーディンの息子と同じ重さだった」となり、バルドルとホズルが双子であるようにも読める。あるいは、オーディンの息子として生まれた後に、別の人の養子となり「重み」を失った、とも考えられる。または、正嫡バルドルの前に生まれた連れ子(異父兄)で、バルドルの兄弟ではあるものの、オーディンとの繋がりがない、とも考えられる。

もし、上の訳のように、einnættrが殺害状況を指すなら、闇討ちである。しかも、飛翔体を以って行ったのだから、いささか常識外れのような気がしないでもない。一発ということはないだろう。

さらに別の解釈がある。この”Baldrs bróðir”は、ホズルではなく、34節に登場するワーリ(Váli、ヴァーリ)とするものである。それに沿うと、

バルドルの兄弟(Váli)は早く生まれ、
一夜にしてオーディンの息子(Baldr)と同じ重さになった。

となる。つまり、早産(あるいは、未熟児の可能性もある)で産まれたワーリが、一晩で成人したということである。

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out / Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out / Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out / Change )

Google+ photo

You are commenting using your Google+ account. Log Out / Change )

Connecting to %s

%d bloggers like this: