Völuspá 3

Ár var alda,
þar er ekki var,
var-a sandr né sær
né svalar unnir;
jörð fannsk æva
né upphiminn,
gap var ginnunga
en gras hvergi.

Ár var alda,
þars Ymir byggði,
var-a sandr né sær
né svalar unnir;
jörð fannsk æva
né upphiminn,
gap var ginnunga
en gras hvergi.

Of old was the age | when Ymir lived;
Sea nor cool waves | nor sand there were;
Earth had not been, | nor heaven above,
But a yawning gap, | and grass nowhere.

古の時代 何も無かった、
砂も海も 冷たい波も無かった。
大地は存在せず、 天空もまた無かった、
裂け目は空虚で、 草もどこにも無かった。

別の版では、

古の時代 イミルが(作っ/住んでい)た(場所/頃)には、
砂も海も 冷たい波も無かった。
大地は存在せず、 天空もまた無かった、
裂け目は空虚で、 草もどこにも無かった。

前節で、物語の始まりと書いたが、この節の内容と比べると、まだ前節は巫女の生い立ち解説だったと言える。だから、この第3節こそが、真の物語の始まりになる。騙していたようで済まない。少なくとも、時系列的には、ここで説明している時代がこの詩の中で一番古いようだ。

大地が無かったのに、草木が無かったのをわざわざ言及するのは奇妙に感じるが、前半でも海が無いのに、波が無い、とわざわざ説明しているので、そういうものなのだろう。かなり虚無的な世界観だが、ギャップ(gap/ガプ・裂け目)はあったようだ。

英語版はenを逆説と捉えている。つまり、「裂け目は口を開けている、草はなかった」と言う風に裂け目の存在を肯定的に表現している。しかしながら、原義を考えると、enはむしろ正接のように思われる。つまり、「裂け目の中に何も無ければ、草はどこにも無い」という対句である。まあ、この節全体がないない尽くしの話なので、少なくともギャップ自体は初めからあった、と強調するのも、それなりに意味があるかもしれない。

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