Völuspá 18

Önd þau né áttu,
óð þau né höfðu,
lá né læti
né litu góða;
önd gaf Óðinn,
óð gaf Hænir,
lá gaf Lóðurr
ok litu góða.

かれらは、呼吸を所持していなければ、 声も持たなかった、
血もなく 見た目も良くなかった。
呼吸を与えたのはオーディン、  声を与えたのはヘーニル、
血を与えたのはローズルル、 きれいな見た目も。

特に言うべきこともなくわかりやすい節。人間の4要素が「呼吸、声、血、見た目」という話である。litu/ルックス/見た目というのは、なかなか不思議だが、「姿」ではなく、「顔色」程度の意味だと考えると、血とセットになっているのが納得できる。別に姿でもいいだろうけど。

ところで、スノリのエッダでは、オーディン、ヴィリ、ヴェーの三人だが、この詩では、二人の代わりにヘーニルとローズルルである。何らかの関連があるのかもしれない。ひょっとすると、ヘーニルとローズルルも「ブルの子達」のメンバーかもしれない。この詩では、ヴィリやヴェーの名前は出てこないので、いろいろと想像が膨らむ節である。

もう一つ気になるのは、この3人が前節の第17節で言ってた3人であることはほぼ確実かと思われる。つまり、8節の3人は全員「娘」なので明らかに違う。何ともかみ合わないが「3人」という人数は20節でも出てくるので、お楽しみに。

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